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東京地方裁判所 昭和45年(借チ)1028号 決定

〔主文〕1 申立人が、別紙目録(二)1記載の建物を取り毀し、同目録(一)記載の土地上に同目録(三)1記載の建物を建築し、同目録(二)2記載の建物に一階部分64.65平方米二階部分103.68平方米を増築して同目録(三)2記載の建物とすることを許可する。

2 申立人は、相手方に対し、金一四七万円の支払をせよ。

3 別紙目録(一)記載の土地に関する申立人・相手方間の賃貸借契約の賃料を本裁判確定の月の翌月分から3.3平方米当り一カ月一二五円に改める。

【理由】(申立の要旨)

1 申立人は、相手方から、別紙目録(一)記載の土地(以下本件土地という。)を非堅固建物所有の目的で賃借中にして、同地上に同目録(二)1、2記載の建物(以下本件建物という。)を所有している。右借地契約において、借地上の建物を増改築をなすには賃貸人の承諾を要する旨の特約があり、残存期間は昭和五三年一月一二日までであり、賃料は昭和四四年五月一日以降一カ月一九、六三五円(3.3平方米一〇五円)である。

2 申立人は、本件建物を主文記載の如く増改築したいが、相手方の承諾が得られないので、賃貸人の承諾に代わる許可の裁判を求める。

(決定理由)

1 本件の資料によれば、申立の要旨として掲げた前記1の事実のほか、本件増改築は土地の通常の利用上相当であると認められるので、本件申立は、これを許可すべきである。

2 附随処分

本件増改築により、本件土地の利用価値が増加するとともに、借地上建物の耐用年数が延び、これは申立人の利益となるので、申立人に財産上の給付を命ずべきである。その額は、申立人が本件土地上の建物利用して収益のある事業を営むものであること、本件増改築は本件土地上の建物全部の全面的改築でなく、今回増改築しない部分はいずれ増改築されるであろうこと、本件増改築の規模を考慮し、従前の裁判例に徴し、建付地価格(鑑定委員会の意見に従い一平方米当り九万五、〇〇〇円)の約2.5%にあたる一四七万円を相当とする。また、本件増改築による土地の利用価値の増加にともない賃料を増額するのが相当であり、鑑定委員会の意見に従い、本裁判確定の月の翌月分から3.3平方米当り一カ月一二五円に改めることとする。

(小山俊彦)

目録

(一) 東京都品川区西五反田五丁目一六八番

宅地 1,808.26平方米(五四七坪)のうち618.18平方米(一八七坪)

(二) 右地上所在

1 家屋番号 一六八番六

木造メッキ鋼板葺平家建工場

床面積 174.08平方米(五二坪六合六勺)

附属建物

木造亜鉛メッキ鋼板葺平家建事務所兼居宅

床面積 75.73平方米(二二坪九合一勺)

木造亜鉛メッキ鋼板葺平家建倉庫

床面積 14.87平方米(四坪五合)

2 家屋番号一六八番の一〇

木造スレート葺平家建工場

床面積 100.82平方米(三〇坪五合)

現況 99.37平方米(三〇坪六勺)

(三)1 木造スレート葺二階建倉庫兼事務所

床面積 一階 一六二平方米

二階 一六二平方米

2 木造スレート葺二階建事務所、工場兼寄宿舎

床面積 一階 163.85平方米

二階 103.68平方米

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